2025ロードレース 注目選手紹介

留目夕陽(EFエデュケーション・イージーポスト/日本)

現在唯一の日本人ワールドツアーライダー、留目夕陽(EFエデュケーション・イージーポスト) photo: Cor Vos / cyclowired.jp
日本人唯一のUCIワールドツアーレーサー
世界最高峰での経験を宇都宮での走りに生かす

日本人唯一のUCIワールドチーム所属ライダー。2シーズンにわたってトップチームで研鑽を積み、その力を宇都宮で披露する。今季は絶好調でシーズンインしツアー・ダウンアンダーでインパクトを残したが、その後のレースで落車負傷。約2カ月戦線を離脱したがひと夏越えて復調傾向。ロード世界選手権の日本代表として世界の舞台も経験した。昨年はアシストを務めながら自身も24位フィニッシュ。今年はハマれば上位進出も夢ではない。

アフォンソ・エウラリオ(バーレーン・ヴィクトリアス/ポルトガル)

山岳で活躍を見せるアフォンソ・エウラリオ(ポルトガル、バーレーン・ヴィクトリアス) photo: Cor Vos / cyclowired.jp
すい星のごとく現れたイベリアンクライマー
世界選手権9位がフロックでないことを証明する

強豪国のひとつ、ポルトガルからすい星のごとく現れたヤングクライマー。特筆すべきはロード世界選手権での走りだ。「史上最も難しいコース」とも称され獲得標高5000m超のルワンダ・キガリのコースに適応。最後まで上位争いに加わって、9位でフィニッシュした。昨年までは自国の小さなコンチネンタルチームで走り、今季から現チーム入り。無名に近い存在だったが、その名は世界に轟きつつある。初のビッグレース勝利が宇都宮になる可能性は大。

マティアス・ヴァチェク(リドル・トレック/チェコ)

ツール・ド・ワロニー2025で総合2位とヤングライダー賞を獲得したマティアス・ヴァチェク(チェコ、リドル・トレック) photo: Cor Vos / cyclowired.jp
ジロ・デ・イタリアでの活躍は大きなインパクト
コースに合わせる器用さも武器に

レースを追っている方なら、彼の今季の活躍は認識済みだろう。大きなインパクトは、ジロ・デ・イタリア。大会前半はヤングライダー賞の首位を走り、それでいてエースのアシストにも従事。188cmの大きな体躯が長時間にわたりプロトンを牽引し、ときにライバルをも苦しめた。上りにも強く、夏には起伏の多いツール・ド・ワロニーで個人総合2位。宇都宮ではロードレースで優勝候補に挙がるとともに、クリテリウムでの牽引役としても注目したい。

フェリックス・エンゲルハルト(チーム・ジェイコ・アルウラー/ドイツ)

ツール・ド・スイス2025、前半ステージで山岳賞ジャージを着たフェリックス・エンゲルハルト(ドイツ、チーム・ジェイコ・アルウラー) photo: Cor Vos / cyclowired.jp
2023年大会では2位入賞
人数を絞り込んで小集団での勝負になれば勝機

プロ1年目で臨んだ2023年大会で2位。序盤から優勝候補選手たちが攻撃に出た激しいレース展開に加わり、最後まで優勝争いを演じた。日本のファンにも顔と名前が知られる存在となったが、3年連続来日となる今回は勝ってさらに株を上げたい。今季は1週間程度のステージレースでの活躍が目立っており、山岳ステージで総合順位を上げる走りが光る。宇都宮でも、終盤にかけて人数を絞り込み、小集団スプリントに持ち込んで勝機を高めたい。

新城幸也(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ/日本)

チームリーダーとしての役割も担う、ワールドクラスの日本人ライダー新城幸也(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ) photo: Satoru Kato
実力・実績ともに宇都宮ジャパンカップの顔
若手ライダーを盛り立てる献身的な姿にも注目

日本が誇るワールドクラスのライダーであり、宇都宮ジャパンカップの顔でもある。14回目の出場となる今回は、今季加入のイタリアベースのチームのキャプテンとして日本に戻ってくる。2015年大会では3位となるなど、鮮烈な印象を残す走りを見せてきたが、大ベテランの域に達し若い選手たちを盛り立てる役目も率先して担っている。チームメートの勝利を幾度となく演出しており、宇都宮でも自身はもとより、チームへの献身的な姿が見られるはずだ。

橋川丈(愛三工業レーシングチーム/日本)

ツアー・オブ・ジャパン2025でRTA賞を2度獲得した橋川丈(愛三工業レーシングチーム) photo: Satoru Kato
次世代の日本を背負うヤングクライマー
本場仕込みの走りの真価を宇都宮で発揮する

自転車王国ベルギーで育ち、本場仕込みの走りはベースを日本に移してさらに輝きを増している。シーズン前半に国内外のレースで手ごたえをつかむと、5月のツール・ド・熊野では中堅ライダーやベテランを相手に堂々と立ち回って個人総合10位。全日本選手権ではU23部門でロード2位、個人TT優勝。「若手の登竜門」ツール・ド・ラヴニールや、ロード世界選手権では日本を背負って走った。3回目となる宇都宮ジャパンカップでも上位進出を狙う。


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